睡眠不足による損失はあなどれない!健康経営で従業員の睡眠をサポートしよう

目次

健康経営で睡眠が重要視される理由

健康経営において、睡眠不足の対策が重要視される理由を解説していきましょう。

健康経営は従業員を企業の大事な財産もひとつとして捉え、企業が健康管理に配意する義務があるという考え方です。運動や食事といったさまざまな取り組みがある中、睡眠対策がなぜ重要視されているのか、しっかり理解しておくことが大事です。

慢性的な睡眠不足に悩む日本人

健康経営において従業員への睡眠対策が重要視されている理由のひとつは、慢性的な睡眠不足に悩んで健康を害する人が多いからです。

厚生労働省の統計によると、日本人の睡眠時間は、年々減少傾向にあることがわかります。さらに世界的に見ても日本人、特に就労世代の睡眠時間は極めて短く、平日・休日を問わず、慢性的に睡眠時間が不足していることが指摘されています。

実際の調査においても、睡眠で休息が「まったくとれていない」、もしくは「あまりとれていない」と回答した人は、なんと全体の23.4%にも及びます。また過去と比較すると、休息が十分にとれていない人は年々増加していることが分かっていて、社会的にも慢性的な睡眠不足が問題視されています。

出典:「平成30年「国民健康・栄養調査」の結果」(厚生労働省)

睡眠不足による損失

睡眠不足対策が健康経営において重要視されるもうひとつの理由は、従業員の睡眠不足が企業に多大な損失を与えるリスクがあるからです。

従業員の睡眠不足は、企業の業績悪化を引き起こす一因です。なぜなら、睡眠不足になると集中力が続かなくなり、従業員のパフォーマンスにばらつきが出てしまうからです。企業は従業員の一人ひとりに支えられて成り立っているため、従業員の業績悪化はダイレクトに企業に損失を与えます。

また睡眠不足を理由に従業員が体調不良や健康を害したときに、企業に与える損害も大きいでしょう。睡眠不足は肥満や免疫力の低下を招きやすく、高血圧症などの命に係わる疾患や、うつ病といった心の病気を引き起こします。

睡眠不足によって欠勤者や離職者が増えると、企業にとっては医療費の負担や、採用コストが増大します。従業員は企業にとって大事な財産ですから、病気による欠勤や離職が増えると業務を圧迫し、業績面でもダメージが大きいといわざるをえません。

実際に経済産業省の調査によると、睡眠不足に悩む人とそうでない人との損失コスト差は、一人当たり年間約32万円にも及ぶことがわかっています。

出典:「企業の「健康経営」ガイドブック~連携・協働による健康づくりのススメ~」(経済産業省)

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睡眠不足を解決するには睡眠の役割を知ろう

ここでは、睡眠のメカニズムや役割について、詳しく解説していきましょう。

睡眠は「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類から成り立っていて、それぞれに特徴や眠りの質が違います。睡眠について理解を深めて、健康経営の睡眠対策に役立てることをおすすめします。

レム睡眠

眠りのタイプのひとつである「レム睡眠」は、浅い眠りの状態です。

眠りが深くなるにつれて現れ、眠っている時間の25%前後はレム睡眠が占めることがわかっています。レム睡眠は脳が記憶の定着を行う役割を担っているため、体は眠りについていても、記憶に関わる扁桃体や大脳辺縁系は活動を続けています。

そのためレム睡眠に入ると「急速眼球運動」と呼ばれる素早い眼球の動きが起こることがあり、記憶の定着を行う過程で脳が刺激されて、夢を見ることもあります。

ノンレム睡眠

「ノンレム睡眠」は深い眠りの状態で、眠り始めるとすぐに現れます。

ノンレム睡眠はレム睡眠と違い、脳は体とともに完全な休息状態にあり、活動が止まります。このとき副交感神経が優位になるためリラックス状態になり、深く眠ることができるわけです。

ノンレム睡眠は一晩のうち、眠っている時間の75%を占めます。成長ホルモンの分泌を促し、日中に受けた細胞組織のダメージ修復をする役割を担っているのが特徴です。

私たちの眠りはノンレム睡眠から始まり、20分ほどでレム睡眠へ意向します。その後は一定の周期でふたつの眠りが一晩で5~6回程度、波のように繰り返されるのが一般的です。

ただし、このふたつの眠りのタイプが一気に切り替わるというわけではありません。浅めの深い眠りから最も深い眠りまで4つの段階に分かれて、徐々に眠りが切り替わっていきます。

またそれぞれの割合は、常に一定ではありません。朝が近づくにつれて浅いレム睡眠の割合が増えてきて、自然と体が目覚めることができるのです。

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従業員の睡眠不足を改善するためにできること

健康経営の一環として取り組める、従業員の睡眠不足を改善する方法をご紹介していきましょう。

健康経営の取り組みは、多岐にわたります。運動不足の改善やメンタルヘルス対策といった人気の取り組みと比較して後回しにされがちですが、従業員の睡眠不足が企業に与えるダメージは甚大です。早めに対処するようにしましょう。

パワーナップ制度を導入する

睡眠不足対策で最近注目されているのが、パワーナップ制度の導入です。いわゆる「昼寝」ですが、業務中に短時間の睡眠をとるだけで、従業員の睡眠不足の改善につながると言われているため、世界的に有名な大手企業もこの制度を取り入れています。

一昔前なら、職場で昼寝をするのは不謹慎だと評価されたかもしれません。しかしパワーナップの有効性は科学的に実証されていて、実際にNASAが行った研究では、昼間に26分の仮眠をとったことで認知能力が34%、注意力が54%も向上したという結果が出ています。

昼食後のお昼休みなどを利用して、積極的に従業員に睡眠をとらせましょう。パワーナップは15~20分程度の、短時間睡眠が基本です。長くても30分以内には収めてください。睡眠時間が長引くと、逆に眠気が取れなくなってしまうので注意しましょう。

周りで声を掛け合うなどの環境作りのほか、仮眠室を用意するのも睡眠不足対策に効果的です。眠気を無理にこらえていると仕事に身が入らないものの、しっかり休息をとった後なら気分がすっきりとして、効率良く業務に取り組めます。

酸素カプセルで睡眠をサポートする

健康経営の睡眠対策には、酸素カプセルを利用してみるのも良いでしょう。

「酸素カプセル」は高圧環境下で高濃度酸素を摂取する最新の健康器具で、病院やエステなどでも導入されています。効率的な酸素摂取で集中力のアップや、短時間でのリフレッシュ効果が期待できることから、近頃では従業員の福利厚生でオフィスに導入する企業が増えています。

酸素カプセルは体に負担がかからず、着替える必要もありません。年齢や性別、体の健康状態を問わず誰でも気軽に利用できます。しかも30分程度の短時間利用でも十分な効果が得られるため、お昼休みなどの休憩時間を利用したパワーナップに最適です。

タイムワールドの酸素カプセルなら、一人用から会議室のように利用できるボックス型などバリエーションが豊富で、会社のスペースにあわせて商品を選べます。加えてレンタルプランもあり、コストを抑えてお試しもできるため、睡眠対策に悩んでいるなら、一度タイムワールドにご相談してみてください。

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まとめ

従業員の健康を守り、企業の業績アップをはかる健康経営において従業員の睡眠不足を改善する対策は必須です。

酸素カプセルなどの便利な機材も活用しながら、パワーナップで業務効率の向上を目指すと良いでしょう。

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