社員へのストレスマネジメントは企業の義務!目的や方法も解説

社員50人以上に増えた企業が気をつけなくてはいけないのが、ストレスマネジメント。企業の義務だと分かっていても、内容を詳しく知らないという人も多いです。 今回は社員へのストレスマネジメントの目的や、導入の仕方を詳しく解説していきます。


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ストレスマネジメントとは

社員への「ストレスマネジメント」とは企業が、従業員が抱えるストレスを上手に管理し、蓄積しないようにコントロールしていく手法のことを差します。

ほど良い緊張感は仕事をするうえでプラスに働くものの、過剰なストレスに長期間さらされるのは、心身の不調を招くもと。健康を害するリスクが高く、企業の生産性の低下やイメージダウンにも繋がるため、一定の度合いを超える前に対処していく必要があります。

そこで推奨されているのが、ストレスマネジメント。社員が健全な心身の状態で働けるようサポートし、企業の生産性を良好に保持、向上させることを目的としています。

しかし、単にストレスを減らせば良いというものではありません。ストレスと仕事は、切っても切れない関係。仕事をする中で社員が必要以上のストレスを抱え込まないよう、企業が働きやすい職場環境を作ることも、ストレスマネジメントの施策の一つです。

ストレスマネジメントを行う上で一番重要なのは、組織として社員の状態を「知る」ことだといえるでしょう。

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ストレスマネジメントが企業に求められている理由

社員へのストレスマネジメントが求められるようになった背景には、近年、ストレスが原因で心身の不調を訴える労働者が増えていることがあげられます。

技術革新や需要の変化、就業の多様化など、労働者を取り巻く環境は、いま急激な変化にさらされているのが実情。それに順応しきれずに心や体の不調を訴えて長期休業をやむなくされる社員や、退職を余儀なくされる労働者が増えていて、深刻な社会問題となっています。

実際に厚生労働省が2016年に行った労働安全衛生調査によると、仕事で強いストレスを抱えていると回答した労働者は全体の約6割。それだけ多くの人が精神的な負担を受け、健康面の不安を抱えていることがわかります。

強いストレスはうつ病などの心疾患を引き起こすだけでなく、脳梗塞や心筋梗塞など、命に係わる深刻な病気を引き起こすモト。最悪の場合は過労自殺の引き金になるケースもあるため、2015年からは50人以上の労働者を抱える企業に対して、ストレスチェック制度が義務化されることとなりました。

ストレスチェック制度の目的は早期に従業員のメンタル不調を察知し、適正に治療に導いて、社員の休職や退職を防ぐことにあります。また社員自体にストレスマネジメントの手法を学ぶ機会や、充分な治療を受ける環境を提供して、健全な労働環境を整えることも重要視されています。

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ストレスマネジメントの方法

それでは企業に求められる、社員へのストレスマネジメントの方法をご紹介していきます。

ストレスマネジメントのポイントは、ストレスやメンタルの不調を早期に発見することと、悪化させないこと。この2つの視点に分けて、具体的に説明していきましょう。

ラインケア

ラインケアの主体となるのは、社員のライン上の直属の上司、部長や課長などの管理監督者です。管理監督者が社員の不調に気づき、メンタルの不安を抱え込んだ社員の相談を受けながら、ストレスを減らす方向に職場環境を改善するステップを踏んでいきます。

ラインケアは症状が軽いうちに改善するのに効果的ですが、症状などによっては、社員に対して産業医に相談に行くことを促していく必要があります。社員がケアを安心して受けられるよう、職場内にその仕組みを作っていくことも必要でしょう。

ここでは管理監督者が、いかに早く部下の変化に気が付くかが重要視されます。そのためにも日頃から社員が上司に相談しやすい、風通しの良い職場の雰囲気作りから始めることをおすすめします。

福利厚生に相談医などがある企業もあります。心のケアは体を動かしたり、休めたりすることで変わってきたりするので、ランニングマシンや社内の一部にジムを設けたりするのもおすすめです。

体の疲労回復にも良いとされている、酸素カプセルなども従業員のケアにはもってこいです。ぜひレンタルで社内に置いてみましょう。

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セルフケア

セルフケアの主体は、社員本人です。自分自身でメンタルヘルス対策を行っていくわけですが、メンタルヘルスに関する基礎的な知識がないと、症状や治療の重要性を見逃してしまうかもしれません。

知らないうちに症状を進行させてしまうリスクがあるため、企業が機会を与えて社員にメンタルヘルスに関する教育を行い、ストレスケアの重要性や手法を学ばせることから始めましょう。日頃から教養をしておくことでストレスを上手にやり過ごすことができ、悩みを抱え込んだときに自発的なケアを始められるようになるでしょう。

セルフケアでのポイントは、自分にあったストレスの解消法を見つけること。呼吸法やストレッチなどの適度な運動、笑う機会を増やすなど、ストレス解消法にはいくつかの種類があります。

ストレスの度合いや、性格的に逆に負担となるケースもあるため、効果的なストレス解消方法は人によってさまざま。セルフケアでは自分の性格やストレスレベルを見極め、自分にあった解消法を選択することが大切です。

また、セルフケアだけでは根本的な解決ができないケースも多いです。自分だけでなんとかしようと無理をするのではなく、深刻な場合は早めに休養する、上司や産業医に相談する必要もあることを理解させましょう。

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ストレスチェック・マネジメントの流れ

実際に社員にストレスチェック・マネジメントを行っていく流れを、順を追ってご紹介していきましょう。

ストレスチェックは、社員が抱えるストレスの原因や現状を質問票に記入することで、可視化する手法。まわりが気付きにくい心の問題を目に見える形にすることで、組織として対応しやすいというメリットがあります。

ストレスチェックを進めていく流れは、次のとおりです。

1. 事前の告知

ストレスチェックを実際に行う前に、社内規定などでストレスチェック実施の目的を明確にし、社員にも必要性や流れを周知することから始めましょう。

ストレスチェックは有効なメンタルヘルス対策とはいえ、心の問題はデリケート。職場に対するストレスを抱え込んでいる事実を、周りや上司に知られたくないと考える社員は多いです。

性急な取り組みが逆に社員の心の負担を強いる可能性も否定できません。社員が不安にならないよう、事前の告知を徹底してください。

2. 質問票の配布、記入

作成した質問票を社員に配布し、記入してもらいます。

実施者はあくまでも医師や保健師であり、結果は直接労働者に知らされます。社員本人の同意があれば組織として質問票の内容を知ることができますが、プライバシーの保護を最優先し、結果が漏れない対策を徹底してください。

質問票の内容に特に決まりはないものの、ストレスの原因や心身の自覚症状、周囲のサポートに関する項目は最低限含めておく必要があります。厚生労働省で推奨するひな形があるため、必要に応じて利用するといいでしょう。

質問票は紙である必要はなく、ITシステムを使っても問題ありません。

3. 結果分析

結果から高ストレス者として判断された社員には、企業が依頼して医師の面談を実施します。企業としてはその結果を受けて、就業上の措置や職場環境の改善について検討。組織としての対策を実施していく必要があります。

質問票への記入は社員本人が自分の症状を理解して、対策を取ることも目的としています。ストレスチェックの結果、社員が医師との面談を望んだら、申し出を受けてから1ヵ月以内に企業から医師に依頼して、面談指導を進めてください。

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まとめ

企業が効率よく業績を伸ばすためにも、社員へのストレスマネジメントは必要不可欠です。なかでもストレスチェックは、効果的な手法。

実際に経営戦略として取り入れる企業が増えているため、あなたも導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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