福利厚生のない会社が抱えるリスクや問題点

近年は中小企業を中心に、退職金をはじめとする福利厚生のない会社が少なくありません 。 経営者の立場から見ればコストが大きく、デメリットのように思える福利厚生ですが、大 局的に見るとメリットも多くあげられます。 デメリットなど福利厚生のない会社が抱える問題について、福利厚生の近年の動向ととも にご紹介します。


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福利厚生の基礎と動向

 

ベンチャー企業を中心に、有名フードメーカーによる食堂、禁煙お祝い金、ダイエット目標達成お祝い金など、個性的な福利厚生を導入する会社が話題となっています。

しかし、一方で福利厚生は社員に対する甘やかしだという考え方から、あえて福利厚生を取り入れない会社も多いようです。

そもそも、福利厚生とは何のために導入されているのか。この項目では、福利厚生について、近年の動向とともに解説します。

福利厚生とは?

福利厚生とは、企業が従業員やその家族に対して行う、生活福祉向上策の総称です。賃金・労働時間・基本的な休暇などを除くもので、労働力の定着や組織との一体感を養うために役立てられています。

福利厚生のない会社があると解説しましたが、福利厚生で使用される経費には、法律に基づいた『法定福利費』と、企業が任意で定める『法定外福利費』があります。

法定福利費とは、いわゆる社会保険等が該当するため、以下の福利厚生が提供されている会社は「福利厚生のない会社」には当てはまりません。

・介護保険や健康保険
・厚生年金
・労働保険や労災保険等の雇用保険
・児童手当拠出金等その他の費用

パートをはじめとする非正規雇用や、従業員数などの条件によっては加入対象とならない方もいますが、正社員や正社員同等に働く従業員は法律で加入が義務付けられています。

これに対する法定外福利費は、企業が任意で行う福利厚生で、会社によって内容や数、提供の有無が異なるものです。

たとえば健康促進を全面に押し出している企業で多いジムの会員費なども、福利厚生に当てはまります。

福利厚生の動向

経団連が2017年に発表したデータによると、近年の福利厚生の動向は総合的に減少傾向といえます。

従業員1人あたりの1ヵ月に充てられる福利厚生費は、以下のとおりです。

・法定福利費…84,884円
・法定外福利費…23,452円

全産業平均では108,335円となり、2016年と比べると3.1%ほどの減少です。

引用元(日本経済団体連合会:第62回福利厚生費調査結果報告

とくに法定外福利費の見直しでは、住宅関連の手当が対象にあげられやすく、その理由は全体の約半数を占めているコスト的な面だけではありません。現代で求められる福利厚生が、子育て支援策や仕事と家庭の両立を支援するサービスが中心になっているためです。

以前は、余暇に利用できる保養所をはじめとする施設充実型が多く見られましたが、現在は従業員の需要も多様化しています。福利厚生を提供する会社の中には、従業員が複数の選択肢の中からサービスやメニューを選べるカフェテリアプランを導入する動きもあります。

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福利厚生がない会社が抱える問題点

法定福利費のみで、法定外福利費に予算を割いていない会社には、さまざまな問題が散見されます。

SNSや会社の評判情報を掲載するサイトにより、各社の魅力や欠点が誰でも気軽に見ることのできる昨今、福利厚生は軽視できないポイントです。

福利厚生がない会社の問題とは

福利厚生の中でも、注目すべきは法定外福利にかかる費用です。たとえば住宅手当や通勤手当などが法定外福利に当たりますが、前の項目の数字を参考にすると毎月平均23,452円の出費となります。

年間28万円以上、人によっては30万円近くを給与の中から出さなくてはなりません。仮に年間所得300万円だとすると、福利厚生のない会社に在籍した従業員は、所得の10%近くが余分な出費となってしまうのです。

従業員1人あたり年間30万円ほどの福利厚生費を支払う企業側としては、何とか減らしたいものですが、安易に減らせば従業員に金銭的負担を強いることになります。

経営側と従業員との間に溝ができ、『人材を軽視している企業』とマイナスイメージにつながりかねません。

福利厚生がないことで抱えるリスク

福利厚生の有無は、経営側が思っているよりも重視されています。求人情報をチェックする際、人は勤務地や給与、業務内容とともに、交通費支給などの福利厚生を見るのはいうまでもありません。

そのため、福利厚生がない会社の場合、以下のようなリスクが想定されます。

・採用が難しくなる(有能な人材が他社に奪われやすい)
・従業員のモチベーションが維持できない
・定着率の低下(離職率アップ)

有能な人材ほど、多くの会社が欲しがります。よって多くの魅力的な人材確保をしようとしますが、福利厚生は効果的なアピールポイントのひとつです。

たとえば自転車通勤をする人は、電車通勤のみ交通費を支払う会社よりも、自転車通勤に対して手当や専用の駐輪場を用意してくれる会社のほうが魅力的に映ります。

既に働いている従業員も、同業他社の福利厚生についてSNSで気軽に知ることのできる今、福利厚生のない会社よりも、福利厚生の充実した会社で働きたいと思うものです。

近年は多種多様な福利厚生が生まれており、会社ごとの魅力にもなっている状態です。同じような業務内容・給与なら、福利厚生のない会社に留まる理由はないと思われても仕方がないでしょう。

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効果的に福利厚生を導入する方法

コストをかけて福利厚生を導入することは、多くの経営者にとって慎重にならざるを得ないことです。

福利厚生などメリットばかり見て入社してくる従業員に対し、懐疑的な印象を持つ経営者も多いのではないでしょうか。

しかし、福利厚生を導入することで結果的に会社側が大きなメリットを得るケースもあります。

なぜ福利厚生を導入すべきか

福利厚生のない会社大きなデメリットとして、従業員の定着率の低下(離職率のアップ)があげられます。

単純に考えると、仕事に慣れた人間が現場を離れ、新しくお金をかけて新人を雇い入れるコスト的な問題が生じています。慢性化すれば、仕事を覚えていない従業員が常に最前線で戦うことになるため、取引相手からの信用を失ったり、契約のチャンスを逃がすなど業績にまで影響が及ぶでしょう。

これに対し、福利厚生を充実させ従業員の定着率を上げた会社は、社内にベテランと新人がバランスよく在籍しているため、教育制度も整いやすくなります。

実際、従業員の定着を目的として賃上げなど施策を行った企業は、資本金1億円以上の大企業から1億円未満の中小企業まで、企業の規模を問わず多く見られます。

また、働き手のライフスタイルや、働き方そのものの変化に柔軟な対応をするにも、福利厚生の存在は欠かせません。

医療業界で例をあげると、病院内に保育施設を併設する医療機関や施設が増えています。これにより、女性医師が出産後も気軽に職場復帰できるようになったのです。

コスト削減のために福利厚生を軽視すると、かえって新たなコストが生まれたり、業績や有能な人材の流出につながったりと、デメリットのリスクも高くなります。

効果的な福利厚生の導入方法

メリットの大きな福利厚生ですが、むやみやたらに提供すれば良いものでもありません。企業ごとに適切な福利厚生があるため、まずは自社に合った福利厚生は何かを判断する必要があります。

・自社の課題は何か
・どのような効果を狙いたいか
・(導入後は)実際に活用されているか

たとえば社員同士のコミュニケーション能力に課題を感じているなら、飲み会費用の負担や、部活動制度の導入など、ふれあいの場を設ける補助が必要です。

課題に対し、狙いたい効果は何かを考え、自社に合った福利厚生を導入しましょう。一度導入した後も、活用状況に応じて新たな問題点の発掘と、それに応じた試行錯誤を行います。

人事担当者だけではなく、たとえば実際の社員の要望や経営者視点での考えも巻き込んで、総合的な需要を含めて検討することが大切です。

ユニークで話題性のある福利厚生を加えると、会社のアピールポイントも増えます。実用的なものでいえば、酸素カプセルなどがあげられます。

酸素カプセルは正式名称を『高気圧酸素カプセル』といい、通常の大気よりも高い酸素濃度の環境に身を置くことで、肉体疲労や睡眠不足の解消が期待できる装置です。

脳に十分な酸素を取り入れるため、体のリフレッシュ効果だけではなく、集中力アップなど仕事の効率を上げる効果も期待できます。

弊社タイムワールドの酸素カプセルはレンタル可能なものもありますので手軽に利用可能です。ぜひ一度ご相談ください。

手当など全社員ひとりひとりにかけるコストを見直す余裕はない、という企業も、手軽な設備導入から福利厚生の改善を始めてみてはいかがでしょうか。

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まとめ

福利厚生のない会社は、入社を検討している学生や転職者からの魅力も決して高くありません。近年はユニークな福利厚生で話題をさらい、SNSなどで注目を集めることで企業のイメージアップにつなげている会社が多々存在します。

全社員に手当を出す余裕がないから、と福利厚生を軽視せず、できる範囲で福利厚生の導入を進めることをおすすめします。

福利厚生のひとつとして、酸素カプセルなどは作業効率アップにもつながるうえ、設備をレンタルするだけで始められるため、低コストでユニークな福利厚生を導入できます。

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